建設業は、2つの「一式工事業」と27つの「専門工事業」に区分されています。
そのうちの1つ、「専門工事業」の解体工事業について説明します。
解体工事業の内容・例示、技術者の要件など、一般建設業許可を受ける事業主の方はご参考ください。
解体工事業の内容・例示とは
解体工事業とは、工作物の解体を行う工事です。
具体的な工事として、
工作物解体工事
が例示されています。
建設工事区分の考え方
それぞれの専門工事において建設される目的物について、それのみを解体する工事は各専門工事に該当します。
総合的な企画、指導、調整のもとに土木工作物や建築物を解体する工事は、それぞれ『土木一式工事』や『建築一式工事』に該当します。
【一般建設業許可】解体工事業の技術者の要件
下記の4つのうち、いずれか1つを満たせば技術者になれます。
一定の国家資格等を有する者
一級 土木施工管理技士(注1)
二級 土木施工管理技士(土木)(注1)
一級 建築施工管理技士 (注1)
二級 建築施工管理技士(建築) (注1)
二級 建築施工管理技士(躯体) (注1)
(注1)解体工事について、平成27年度までの合格者に対しては、解体工事に関する実務経験1年以上(合格後)又は登録解体工事講習(H28.6.1以降に実施)の受講が必要です。
建設・総合技術監理(建設) (注2)
建設「鋼構造及びコンクリート」・総合技術監理(建設「鋼構造物及びコンクリート」)(注2)
(注2)解体工事について、解体工事に関する実務経験1年以上又は登録解体工事講習の受講が必要です。
とび・とび土工(1級)
とび・とび土工(2級)※資格取得後、実務経験3年。ただし、平成15年度以前は1年。
解体工事
登録解体基幹技能者
国土交通大臣が個別の申請に基づき認定した者
所定学科を卒業した後、実務経験を有する者
高校(所定学科)卒後、5年以上
大学、専門士、高度専門士(所定学科)卒後、3年以上の実務経験を有する者
●所定の学科
土木工学
建築学
実務経験についてはこちらの記事に記載しております。
10年以上の実務経験を有する者
10年以上の実務経験があれば、上記の国家資格や学歴は必要ありません。
ただし、10年分の実務経験の確認書類が必要です。
●必要な確認資料
・請求書等(年1件以上)
・当時の常勤確認書類(年金記録、または、保険証)
※許可業者での専任技術者経験がある場合のみ必要
ただし、福岡県知事許可業者での経験に限る
・当時の許可書
・当時の専任技術者証明書
・当時の実務経験証明書
実務経験要件の緩和
10年以上の実務経験に足りない場合、指定業種とあわせて12年以上(うち許可業種が8年超)あれば大丈夫です。
解体工事業の場合、
「解体工事業」で8年超の実務経験かつ「土木一式工事」で4年以上の実務経験です。
「解体工事業」で8年超の実務経験かつ「建築一式工事」で4年以上の実務経験です。
「解体工事業」で8年超の実務経験かつ「とび・土工工事業」で4年以上の実務経験です。
※実務経験の期間は、複数の業種を重複してカウントできませんのでご注意ください。
まとめ
解体工事業とは、工作物の解体を行う工事です。
技術者になるには、4つ(資格・学歴+実務経験3or5年・実務経験10年・実務経験要件の緩和)のうち、1つの要件を満たす必要がある。
いかがだったでしょうか?
技術者の要件を満たしているかを手引きやガイドラインだけでは判断が難しい場合がございます。
要件等を満たしているか不安な事業者様は、お気軽にご相談ください。
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